今回はマスコミ工作についてです。
第二 マスコミ工作
大衆の中から自然発生的にわき上がって来た声を世論と呼んだのは、遠い昔のことである。次の時代には、新聞、雑誌が世論を作った。今日では、新聞、雑誌を含めいわゆる「マスコミ」は、世論造成の不可欠の道具に過ぎない。マスコミを支配する集団の意志が世論を作りあげるのである。
偉大なる毛主席は、「およそ政権を転覆しようとするものは、必ずまず世論を作り上げ、まず、イデオロギー面の活動を行う」と教えている。田中内閣成立までの日本解放(第一期)工作組は、事実で、この教えの正しさを証明した。日本の保守反動政府を、いくえにお包囲して、我が中国との国交正常化への道へと追い込んだのは、日本のマスコミではない。日本のマスコミを支配下においた我が中国共産党の鉄の意志と、たゆまざる不断の工作とが、これを生んだのである。日本の保守反動の元兇達に、彼等自身を埋葬する墓穴を、彼等自らの手で掘らせたのは、第一期工作組員である。田中内閣成立以降の工作組の組員もまた、この輝かしい成果を継承して、更にこれを拡大して、日本解放の勝利を勝ち取らねばならない。
→共産主義者にとって「良心」というのは不要なものである。何の罪悪感もなく、他国のマスコミ操作をできるのであろう。国交正常化以前から工作していたとは驚きである。しかし、この分野での中国共産党の工作は大成功であろう。
(一)新聞・雑誌
a 接触線の拡大。新聞については、第一期工作組が設定した「三大紙」に重点をおく接触線を堅持強化すると共に、残余の中央紙及び地方紙へと接触線を拡大する。
雑誌、特に週刊誌については、過去の工作が極めて不十分であったことを反省し、十分な人員、経費を投入して掌握下におかねばならない。
接触対象の選定は「十人の記者より一人の編集責任者を獲得せよ」との原則を守り、編集者を主対象とする。
→朝日新聞の前主筆の若宮啓文などは典型的なタイプであろう。誰がどのようにアプローチしてきたのか、ぜひ訊いてみたい。三大紙とは朝日、毎日、読売か?しかし、消費増税政局時の様子からすると既に産経も中国共産党の影響下にあると見ている。
b「民主連合政府」について。「民主連合政府」樹立を、大衆が許容する温床を作りあげること、このための世論造成、これが本工作を担当する者の任務である。
「民主連合政府」反対の論調をあげさせてはならぬ。しかし、いかなる方式とを問わず、マスコミ自体に「民主連合政府」樹立の主張をなさしめてはならない。これは、敵の警戒心を呼びさます自殺行為にひとしい。
「民主連合政府」に関連ある事項を全く報道せず、大衆は、この問題について無知、無関心であることが最も望ましい状態である。
本工作組の工作の進展につれて、日本の反動極右分子は、何等の根拠をもつかみ得ないまま焦慮にたえ得ず「中国共産党の支配する日本左派勢力は、日本赤化の第一歩として、連合政府樹立の陰謀を進めている」と絶叫するであろう。
これを否定すべきであるか?もとより否定しなければならない。しかし、否定は真正面から大々的に行ってはならず、計画的な慎重な間接的な否定でなければならない。「極右の悪質なデマで、取り上げるにも値しない」と言う形の否定が望ましい。
→民主党政権は正に「民主連合政府」に近い形であったのであろう。民主党政権が出来たときや昨年の衆議院選挙の時の新聞の異常なまでの「民主党びいき」は、このことでかなり合点がいく。もしインターネットがなかったら、国民の無知、無関心は続いていただろう。今や新聞を信じているのは、全共闘世代ぐらいか?
c強調せしむべき論調の方向
① 大衆の親中感情を、全機能をあげて更に高め、將一派との関係は完全に断つ方向へ向かわせる。
② 朝鮮民主主義人民共和国ならびに、ベトナム民主共和国との国交樹立を、社説はもとより全紙面でとり上げて、強力な世論の圧力を形成し、政府にその実行を迫る。
③ 政府の内外政策には常に攻撃を加えて反対し、在野諸党の反政府活動を一貫して支援する。
特に、在野党の反政府共闘には無条件で賛意を表明し、その成果を高く評価して鼓舞すべきである。
大衆が、異なる政党の共闘を怪しまず、これになじむことは、在野諸党の連合政府樹立を許容する最大の温床となることを銘記し、共闘賛美の強調。
④ 人間の尊重、自由、民主、平和、独立の強調。
ここに言う「人間の尊重」とは、個の尊重、全の否定を言う。「自由」とは、旧道徳からの解放、本能の解放を言う。「民主」とは、国家権力の排除を言う。「平和」とは、反戦、不戦、思想の定着促進を言う。「独立」とは、米帝との提携の排除、社帝ソ連への接近阻止を言う。
→①〜③に関しては日本の新聞は全くその通りに報道している。完璧である。「人間の尊重」の裏の意味は「家族、地域のコミュニティの破壊」、「自由」の裏の意味は「道徳の破壊」、「民主」の裏の意味は「国家権力への憎悪を促進し、共産主義革命を目指す」、「平和」の裏の意味は「中国に対しての反戦、不戦により、中国の占領政策を容易にする」、「独立」の裏の意味は「米日安保条約を破棄させ、米軍の撤退後、日本を占領しやすくするということ」である。
「人間を尊重」しない、「自由」のない、「民主」的でなく、「平和」でもなく、チベットやウィグルを「独立」させない中国共産党が、言葉を全く別の意味で使うというある意味芸術的な芸当である。
社民党や日本共産党、左翼勢力が主張している事と全く同じで、如何にこれらの人々が中国共産党の傀儡かというのがよくわかる。
(二)テレビ・ラジオ等
aこれらは、資本主義国においては「娯楽」であって、政府の人民に対する意思伝達の媒介体ではない。この点に特に留意し、「娯楽」として利用することを主点とすべきである。
具体的な方向を示せば、「性の解放」を高らかに唱い上げる劇又は映画、本能を刺激する音楽、歌謡、等は好ましい反面、スポーツに名をかりた「根性もの」と称される劇、映画、動画、又は歴史劇、歌謡、並びに「ふるさとの歌祭り」等の郷土愛、民族一体感を呼びさますものは、好ましくない。
前者をより多く、後者をより少なくとり上げるよう誘導せねばならない。
→以前は「イレブンPM」などのややエッチな番組もあったが、最近はないように思う。スポ根アニメは確かに減っている。「巨人の星」「あしたのジョー」のようなアニメはなくなり、あまり根性ものでない「イナズマイレブン」「ワンピース」が主流になっている。先日「宇宙戦艦ヤマト」のリバイバル版が放映されたのはめずらしいと思う。
以前あった演歌、民謡番組はどんどんなくなっている。
bテレビのニュース速報、実況報道の利用価値は極めて高い。
画面は事実を伝えるものではなく、作るものである。目的意識を持って画面を構成させねばならない。
→NHKの「クローズアップ現代」、TBSの「筑紫哲也のニュース23」、テレ朝の「報道ステーション」は完全に中国共産党の影響下にあると思わざるをえない。
c時事解説、教養番組等については、新聞について述べた諸点がそのまま適用されるが、これは極めて徐々に、少しずつ、注意深くなされねばならない。
→中国語講座などでは、いろいろ工作されているのだろう。
(三)出版(単行本)
a我が中国への好感、親近感をいだかせるものを、第一に取り上げさせる。
風物写真集、随筆、家庭の主婦が興味をいだく料理、育児書の紹介など、受け入れやすいものを多面にわたって出版せしめる。
b社会主義、毛沢東思想などに関する理論的著作も好ましい。しかし、我が中国の社会主義建設の成果、現況については、極右分子の誹謗を困難ならしめるよう配慮させねばならない。
→岩波書店などはとても貢献したのでしょう。
cマスコミの主流からしめ出された反動極右の反中の言論は、単行本に出路を求めているが、これは、手段を尽くして粉砕せねばならない。特に、社会主義建設の途上で生じる、やむを得ない若干のゆがみ、欠点について、真実を伝えると称してなされる暴露報道を、絶対に放置してはならない。
これらについては、誹謗、デマで両国関係を破壊するものであるとして、日本政府に厳重に抗議する共に、出版社主、編集責任者、著者を告訴して根絶を期すべきである。
→中国はなぜかこの「日本解放計画」については抗議していないようである。もちろんこの「日本解放計画」が本物であるかは確かめようがない。そのために今回「日本解放計画」が実際に実行されているのかにおいて、その真偽を確かめようと考えたのである。
「従軍慰安婦=性奴隷」「南京大虐殺」についての反証に対しても、中国、日本国内で裁判をしている。
d一般娯楽面の出版については「デンマークの進歩を見習え」として、出版界における「性の解放」を大々的に主張せしむべきで、春画、春本のはんらんは好ましい。
→成人向け雑誌、アダルトビデオが反乱しているのは、中国の工作?
e単行本の出版についての、今一つの利用法は「中間層文筆業者」の獲得である。「中間層」とは、思想的に純正左派、又は右派に属しない、中間の動揺分子を言い、「文筆業者」とは、およそ、文筆を以て世論作りに、いささかでも影響を与え得る者全てを言う。
彼等に対しては、或は原稿料を与え、或は出版の支援をなして接近し、まず「政治的、思想的立場の明確さを欠く」中間的著作をなさしめ、徐々に我が陣営へと誘導する。
→「保守」と思われている人の中に「偽装保守」として、アメリカを攻撃し、中国のことを非難しない言論人がいる。孫崎亨氏などは疑わしい。
(四)本工作組にマスコミ部を設けて、諸工作を統括する。
→おそらく予算をかけて、組織的に行われているのであろう。中国共産党が崩壊して初めて真実がわかるのかもしれない。
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