2013年9月18日水曜日

産經新聞の情報操作記事



9月17日(火)付けの産經新聞の3面の記事です。

「怖いぐらい順調だ」

 ある経済閣僚は、産経新聞社とFNNの合同世論調査の結果に、こうつぶやいた。

 今回の調査で、平成26年4月からの消費税率の8%への引き上げについて「予定通り実施すべきだ」(33.4%)という声が、これまで主流だった「1%ずつなど段階的に引き上げるべきだ」(26.6%)を上回った。「5%から引き上げるべきではない」(22.2%)との据え置き論も追いやりトップに躍り出たことに政権幹部は驚きを隠さない。

 設問の方式は違うものの、8月17、18両日の前回調査で「段階的に引き上げるべきだ」との意見に63.8%が賛成していたことを考えると、消費税に対する国民の意識に変化があったことは明らかだ。

これを読んだ9割以上の人が、世論調査の結果消費増税を来年4月に予定通り8%にすべきだと考えている人が増えたと受け取るだろう。
しかし、以下が基のデータである。


産經新聞FNN合同世論調査

8月17日、18日の調査
消費税率は、予定通り来年(2014年)4月に8%に引き上げるべきだと思いますか、思いませんか。
 思う 38.1%、思わない 57.4%、わからない・どちらともいえない 4.5%
安倍政権内には、消費税率引き上げについて、来年(2014年)4月から8%に引き上げるのではなく、より時間をかけて段階的に税率を引き上げていくべきとの意見がありますが、こうした意見に賛成ですか、反対ですか。
 賛成 63.8%、反対 29.4%、わからない・どちらともいえない 6.8%

9月14日、15日の調査
来年4月に8%への引き上げが予定されている消費税率に関する考えで最も近いものを選べ
 予定通り実施すべきだ 33.4%、1%ずつなど段階的に引き上げるべきだ 26.6%、引き上げの時期を先送りすべきだ 14.9%、現在の5%から引き上げるべきでない 22.2%、他2.9%


あたかも段階的に消費税率を上げた方が良いという人が減り、予定通り8%に上げた方が良いという人がが増えたような印象操作が行われています。
設問の仕方が全然違うので比較できませんが、こういう解釈も可能です。

予定通り8%に上げるべきだ 38.1%→33.4%と減り、段階的に消費税率を上げるべきだ 63.8%→26.6%、引き上げの時期を先送りすべきだもしくは消費税率をあげるべきではない ?→14.9+22.2%=37.1%という解釈も可能です。
こうなると全く逆の意味になります。

国民は消費税率を上げないもしくは消費増税の延期を求め始めているのに、産經新聞は読者に対して印象操作を行っています!
この記事を書いたのは山本雄史記者です。
産經新聞社としては、消費増税に賛成なのでしょう。
だから編集部も了解済みの情報操作でしょう。
財務省が怖いのか、中国共産党の手先なのか、本当に消費増税が日本のためと思っているのかわかりませんが、新聞社としてこういう情報操作をすることは許せません。

記事の中でも経済閣僚が何が順調と言ったのか、政権幹部が何に驚きを隠さなかったのかは巧妙に書いていません。
確信犯的であると思います。
中国のプロパガンダ機関の某A新聞では良くある情報操作、印象操作ですが、産經新聞でも行われているとすると、日本で読むべき新聞が全くなくなってしまいます。
恐ろしい事です。

インターネット社会ではこのような情報操作はすぐに知れ渡ってしまいます。
日本に普通の「国民の知る権利」を保証する新聞社が早く現れて欲しいとしみじみ思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿